私たちが普段過ごしている水圏動物学研究室では,教授の山本先生や特任助教の萩尾先生たちのグループは解剖学がメインのため,顕微鏡標本作製→顕微鏡写真撮影が行う事のメイン(いや、ほぼ全て)です。その一方で阿部は生理学実験(イメージング・電気生理)や行動実験がメインのため,解析には様々な数値をグラフ化したり,統計解析を行う必要があります。
そのようなデータ解析を行うには,エクセルでぽちぽちと計算やグラフ作成をしていたのでは処理能力不足ですので,日常,様々なグラフ描画・統計処理ソフトウェアとにらめっこしています。
私(阿部)が日常,データを眺めたり,グラフを書くときに使用しているのは以下のようなソフトウェアたちです。
- Igor Pro (データポイント数が多い,イメージングや電気生理データのトレース描画→データ解析用)
- R (フリーの統計解析に向いたプログラミング言語)
- RStudio (Rを使ってプログラムを書いたりグラフを描くときの操作をやりやすくするソフトウェア;)
今日はそのなかでもRの使い方について,私が日常操作を忘れたときに辞書代わりに使っているサイトを紹介します。>ほぼ自分のための覚え書きですが。
全般的なRの使い方について
- Rビギナーズガイド(下の石川先生のガイドより更に初心者用)
- パソコンそのものを使うのに苦手意識がある学生さんはまずこちらを参考にするのがよいかもしれません
- Rを用いたデータ解析の基礎と応用(名古屋大学理学部 石川由希先生)
- 初心者向けにかみ砕いて説明されているので特におすすめです。
「よくあるエラーについての説明」がわかりやすいです。
- 初心者向けにかみ砕いて説明されているので特におすすめです。
- 統計解析ソフトRのスクリプト集
- Rのスクリプト作成時の注意点とエラーへの対処
- 教育発達科学研究科心理発達科学専攻の石井秀宗先生のHPから
- 全学教養のデータサイエンス科目での演習を担当されているので、かなり充実したマニュアルになっています
- 私たちのR
- 宋財泫 (関西大学)・矢内勇生 (高知工科大学)先生によるRプログラミングの「入門書」
- R言語入門(瓜生真也さん)
- 疫学や公衆衛生に関わる業務のための R
- biopapyrs
- Heavy Watal
- Bioconducterとかのインストール方法などが詳しいのでバイオイオフォ関係の方はよくご覧になるのでは(阿部は得意ではないですが)
- Kazutan.R
- データ前処理の方法やRマークダウン,DTパッケージなどの解説
- The R for Data Science textbook
- 続・わしの頁
- Hadley Wickham:”Advanced R”
- R世界における「神様」
チートシート
Rには機能を簡潔に纏めた「チートシート」というのが各種作成・公開されています
きれいなグラフを書くノウハウがまとめられたサイトたち
- awesome-r-dataviz
- Rでのデータ可視化に特化したパッケージ、資料へのリンク集
- DataViz protocols:An introduction to data visualization protocols for wet lab scientists
- RCHARTS
- R Graph Gallery
- 下のFrom data to Vizと同様,Rでいろんなグラフを書くときのコードが紹介されています
ggplot2の使い方について
- From data to Viz | Find the graphic you need
- こんなグラフを作りたい,というときに必要なggplot2コードサンプルをみつけることができます
- ggplot2 の自分用メモ集を作ろう – Triad sou.
- ggplot2による可視化入門
- 上のKazutan.Rの中から
- ggplot2入門 [理論編]
- ggplot2入門 [基礎編]
- ggplot2入門 [応用編]
- 上の3つはいずれも「私たちのR」の著者の一人,宋財泫 (関西大学)のページから
- R言語:ggplotのGUIをまとめてみる
- ggplot2 cookbook by Winston Chang
インストールトラブル関係
- RとRStudioのインストールの解説(高知工科大 矢内勇生先生)
- 現在ネットで公開されている中で最も懇切丁寧な解説だと思います
- RとRStudioをインストールするときのつまづきポイントとその対処法へのリンク
- RStudioが上手く起動しない時の対策
- RStudio Cloud
- 自分のコンピュータにインストールせずにクラウドでRStudioが利用できます
R Markdown関係
- R Markdown入門
- R Markdown入門
- R MarkdownでShinyを利用する
- RBookdown
- RMarkdownを使って書かれた書籍へのリンク
Rコマンダー関係
- RCommander
- EZR
- 自治医科大学附属さいたま医療センターが公開している生物統計向けRコマンダーの機能拡張パッケージ
- RcmdrPlugin.KMggplot2 Package
- 慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター 生物統計部門 長島健悟先生が公開している,Rコマンダーでggplot2を使ったグラフを作成できるようにする機能拡張パッケージ
他のR用GUIフロントエンド(情報収集のみ。阿部はJASPのみ使用経験あり)
以下は未整理
- A ggplot2 Tutorial for Beautiful Plotting in R – Cédric Scherer
- Fundamentals of Data Viz by Claus Wilke
- The Art of Data Science by Roger D. Peng & Elizabeth Matsui
- Data Visualization by Kieran Healy
- BBC Data Journalism team
- ggplot2の図をパネル状に並べる (cowplot, patchwork, egg, ggpubr)
- patchworkを使って複数のggplotを組み合わせる
- ggsci: Scientific Journal and Sci-Fi Themed Color Palettes for ggplot2
- ggstatsplot: ggplot2 Based Plots with Statistical Details
- ggridges: Ridgeline plots in ggplot2
(データの分布を視覚化するのにお勧めです)
以下は(生物)統計学一般について
(2年生後期で担当している生物情報処理演習のネタ用)
- 統計学入門 ——あなたにも統計学がわかる!……かもしれない——
- データ分析のための統計学入門
- Seeing Theory: A Visual Introduction to Probability and Statistics
- 四分位数の定義
- あのひと、私が「分母の数」のことを「母数」と言ったら、どんな顔するだろう?
- 不偏分散は,どうしてn-1で割るの? by 浜田宏(東北大・文学部)
- Same Stats, Different Graphs: Generating Datasets with Varied Appearance and Identical Statistics through Simulated Annealing
- ダメな統計学
- 現在の「統計学に対する典型的な 誤解」など)が満載されていますが、まずは一通り統計学を学んだ後でないとどこが大事なのかわからないので、演習受講者は「最後に」読んでください
- 効果量に関するまとめ
- ミクの歌って覚える統計入門
- 統計学習の指導のために(総務省統計局)
- データサイエンス・スクール(総務省統計局)
- 高等学校情報化教員研修用教材(文部科学省)